フィリピーナへの嫉妬
夜のお店で働くフィリピーナと付き合っていると、思わぬ感情がわいてきます。
それは彼女への嫉妬。
僕はもともと嫉妬深い方ではありません。
過去に何人も付き合った日本人女性ではこんな感情は皆無でした。
この間のデートのこと。
彼女がある交通系ICカードを持っていました。
最初、僕は彼女が自分で購入したのかな?と思ったのですが、まだまだ日本語があまりわからず漢字が読めない彼女がこんなものを自分で購入できるはずがありません。
僕がそれどうしたの?と聞くと彼女はにっこり笑って「オキャクサン二 モラッタ」と答えました。
僕がフーンというと、さらに彼女はにっこり笑い「コレ 10,000エン ツカエルッテ」と嬉しそうに言います。
「そうだね。地下鉄やタクシーも乗れるし、コンビニで買い物もできるよ」
「デショ オキャクサン モラッタ ウレシイ」
嬉しそうな彼女を見て、これを相手からもらったときもこんな顔して笑ったのかなと思ったらなんかちょっと悔しくなりました。
「良かったね。でも悪いお客さんには気を付けてね」
「ダイジョブ ワタシノオキャクサン ミナ ヤサシヨ(優しいよ)」
どうやら彼女を狙っている数人の客は彼女にプレゼント攻勢を仕掛けているようです。
彼女が僕を好きな理由は優しいから、自分のことを大事にしてくれるからだそうです。
じゃあ、いろいろなものをプレゼントしてくれて、かつ優しい他のお客も僕と同じ土俵に上がってるということになるんでしょうか?
僕はつい彼女に「俺のこと、ほんとに好き?」と聞いてしましました。
彼女の返事は
「キラーイ」
「はあ?」
彼女はけらけら笑ってます。
「ジョーク アナタ ホントニスキダカラ ジョーク ユッタ ホントニスキジャナイイワナイ」
つまりお客さんには、冗談でも嫌いなんて言わないが僕なので冗談で嫌いだと言えるとのこと。
なんだかもやもやしたやり取りでした。