彼女のバースデーパーティー 当日編 その2
彼女のお店に行ってみるとそこには驚きの光景が。
(あ?なんや、これ?どうなっとんのや)
お店の扉は開けっ放し。
数人のお客が店の入り口を塞いでいます。
とりあえず彼らをかき分け慌てて店内に入ると
(なんじゃこりゃ〜!!)
何と店内はお客でいっぱい。
唖然としているとママが慌てて寄って来ました。
「〇〇サーン、マッテタヨー」
「あ、あ〜 ママ」
「ハヤク、ハヤク!」
「早く早くって、席無いやん」
「ダイジョブ、ダイジョブ、セキ アルヨー」
見るとお店の一番奥、ステージから一番遠い場所にかろうじて1.5人分ほどのスペースがあります。
「クヤ(お兄さんのこと)ゴメンナー チョット セマイダケドー」
馴染みの女の子が僕を席に通してくれました。
しかし、何でしょうか。
実はコロナの関係か今回のパーティーはいつものお店ではなく急遽間借りした別の店でいつもより一回りくらい小さい店なんですが。
それにしても凄い人。
コロナ真っ只中なのに超絶な密になってます。
何と入り口にいた数人はお店に入れずに待っていた客でした。
で、彼女はと店内を見渡すとあちこちの席を行き来しなが必死の形相で接客をしています。
(なんだ、心配することなかったやん)
とりあえず一安心しました。
しかし、人が足りないのか僕の席にはいっこうに女の子がつかず、おしぼりをもらっただけ。
ま、いいけど。
店内に入って15分ほど、ようやく顔見知りのコが注文を聞きにきました。
「凄いねー、お客さん」
「ウン、デモ スコシマエ オキャクサン イナカッタヨー」
「そうなんだ」
「クヤ、チョット マッテナー カノジョ モウスグ クルカラ」
「わかったよー」
そして入店から30分ほど経ってから、ようやく彼女が自分の元へやって来ました。