彼女との初めての夜 4
季節は9月上旬。
まだまだ暑さが残っています。
カラオケ店を出ると外はすっかり明るくなっていました。
あ~結局、朝かよ
学生でもないのに、平日にこんな時間まで遊んでいるなんて初めてです。
あ~あ、今日の仕事どうすんだよ(泣)
なのに、ご機嫌な彼女は、カラオケ店の前で深夜から作業をしている道路作業員に何やら話しかけています。
「オハヨ ゴザイマスーー」
作業員たちはポカーンとしつつも、僕と彼女を交互に見ながら「お姉ちゃん、かわいいねー」なんて言ってます。
恥ずかしい。。。。
「カイラ 行くよっ」(怒)
彼女を車に乗せさっさとホテルに向かいます。
しかし、ここから予想外の展開に
10分ほどでホテルの駐車場に着いたものの彼女は爆睡しています。
とりあえず呼びかけてみますが、全く起きません。
「カイラ、カイラ着いたよ。起きて」
さらに体をゆすってみますが全く起きません。
あちゃーどうすんだよ。ここまで来て。
見ると駐車場の警備員がじっとこちらを見ています。
どうしよう。彼女を抱えて部屋まで上がるか。
いやたとえ女の子でもグダグダの状態の人間一人を車から降ろし、抱え上げて部屋まで連れて行くのは簡単ではありません。
それに意識のほとんど無い女の子を抱えてホテルに入るなんて下手すりゃ通報されるかも。
しかし。つねっても軽く叩いても全く起きない彼女。
こりゃだめだ
見かねて近づいてきた警備員に「又にします」と告げ僕はホテルの駐車場から出ました。
しかし困ったなあ。これからどうしよう。
時間はすでに朝の7時過ぎ。
通勤の車で道路は混み始めています。
こんな時間車を停めて時間をつぶせるところも無いし。
彼女の家に送っていくにしても彼女の家もわからない。
どうすんだよ。今から
しかし、なんだろ?フィリピーナってやつは。
昨夜からさんざん振り回され続けてきた僕は少し腹が立ってきました。
しかし、どこかへ放って帰るわけにもいかず、ただあても無く車を走らせているしかありません。
早く起きてくんないかなああ あ~もう